■外字
本来用意されていない、メーカやユーザが独自に作成した拡張文字を「外字」といい、 古くからワープロなどで利用されてきました。 近年、パソコン通信・インターネットなどのネットワークが普及することによって、 OS を越えた文章のやりとりができるようになりましたが、メーカやユーザが勝手に 作成した外字を別の OS で読もうとすると、文字化けなどのトラブルが発生して読めなくなってしまいます。 とりわけ JIS 漢字について、メーカが独自に拡張した文字のことを「機種依存文字」と呼びます。 中でも群を抜いて多かった問題が、「Macintosh マシンで、丸付き数字が読めない」という問題。 「Mac で見ると、Windows で書かれた丸付き数字の①が読めない」という問題はあちこちで見かけられます 外字のメリットとデメリット 外字は、JISやUnicodeなど公の規格に定義されておらず、各メーカーが独自に搭載した文字。 日本語フォントの場合は特に、苗字に使われる珍しい漢字を表現するために外字が重宝されていたことが多い。 印刷ニーズに応えるために重宝された外字フォント コンピュータによる日本語処理が盛んになった1990年代、文字の規格のよりどころといえばJIS規格でしたが、 この規格では「小さなデザイン違いと見なされた文字 (例:はしご高・立ち崎)」「複数の文字を組み合わせれば 何とかなる文字 (例:丸囲み数字、ローマ数字、単位記号)」などの多くは省略され、規格から漏れました。 漢字についても、伝統的な字形の漢字よりも略字風の漢字が多く採用され、従来の金属活字との違いが目立っていました。 金属活字では便利に使えていたこれらの文字に対するニーズは大きく、いくつかのフォントメーカーは 独自にこれらの文字を「外字」として追加収録したり、「外字」だけのフォントを発売していた。